【旅と手しごと】ペルー・天空の都市遺跡マチュピチュへ:リャマとアルパカとコカ茶の効用
※前回までのおはなしは こちら
天空の都市遺跡・マチュピチュにやってきました。
くねくねした細い山道を登った先にある絶景!古代へのロマンがふくらみますよね。
雲が下に見えるのね、空気が薄そうだわ。
古代の街でも、手仕事との出会いはあるの?
ふっふっふ。街あれば出会いあり。
マチュピチュのふもとの小さな村で、リャマとアルパカのもふもふ3兄弟に出会いました。
村には、観光客向けにホテルやレストラン、マッサージ、お土産屋さん、あとは温泉もあります。私もヘロヘロになった足でマッサージを堪能しましたよ。
ハードな運動の後にマッサージはかかせないわね。
このもふもふ3兄弟、前回の話からすると、耳に何かついているほうがリャマかしら。
マチュピチュにもリャマやアルパカはいるの?
遺跡に住んでいるリャマを見かけました。山登りが上手で、私たちがしんどいと思って歩いている山道でも、この子たちはちょんちょんと、私の庭です、みたいな感じで登っていくんです。
ふもとの村で出会ったリャマたちは白いけど、遺跡の子は茶色いのね。
リマからマチュピチュへの中継地、クスコでは白い子も見かけました。白、ベージュ、褐色、濃褐色などのリャマがいるんですって。ちなみにリマで出会った茶色い子も連れて帰ってきました。
こちらはずいぶんおしゃれさんなのね。
そういえば、山では高山病にはならなかったの?
日本で薬を処方してもらって、それを飲んで備えてたんですけど、実は、高山病には「コカ茶」という強い味方がいるんです。
現地の方は、頭痛、腹痛、風邪のときにはまずコカ茶。日本ではあまり馴染みがないけど、万能薬なんですって。ガイドさんも、「家にあるコカの畑から持ってきた葉だよ、これをしがしがしてごらん」って。
コカって大丈夫なの??
いろいろと心配だわ・・・
私も最初は中毒になったりしないか心配だったけど、高山病の予防や、なりかけのときに効果があると言われて、ここでしか飲めないしと思ってがぶがぶ飲んじゃいました。
普通のお茶と同じように飲むの?
どんな味がするのかしら。
生の葉をかじることもあるし、乾燥させてお茶のように飲んだりします。高いところに上るときには、袋一杯に持ってきたガイドさんから「ハイハイ」と配られることも。そのままかじると少し渋いけど、お茶に煮出したら癖がない味でした。
生活の知恵的なやつね。
コカの飴というのもあって、黒飴みたいな感じで、コカエキスでコーティングされてます。バルト三国でハーブがすごく身近にあるように、ここではそのハーブがコカという感じ。
庭で栽培している人もいるし、ホテルに行くと必ずロビーに「ご自由にどうぞ」的なお湯のタンクとコカの葉、ティーカップが置かれていて、いつでもコカ茶を飲めるんです。日本ではだめなのに、こっちではスーパーで手軽に買えたり、食事に出てきたりしてびっくり。
飴とか、間違えてお土産に買ってきちゃう人もいそうね。
持ち出しNGだから、空港で見つかったら警察犬にくんくんされちゃいますけどね。
コカ茶のおかげか、高山病にはなりませんでしたよ。
現地の暮らしに根付いていて、日本では手に入らないものに出会えるのも旅の楽しみのひとつよね。
(次回へつづく)
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