【イベントレポート】アラビックコーヒーと中東のカフェ文化(オリーブオイルとめぐる中東第3回)
「アラビックコーヒーと中東のカフェ文化」にご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
コーヒーの歴史と共に、中東地域ではどのような意味を持ち広がっていったのか、その独特なその独特な淹れ方や、来訪者に対してふるまうおもてなしの精神と深く結びついた中東のカフェ文化について、ZAHARA代表・井上祐花さんにご紹介いただきました。
今回飲み比べしたのは、イエメン、サウジアラビア、レバノン、エジプトのコーヒー。
井上さんがドバイで見つけたというお気に入りのカップでいただきました。
アラブコーヒーの特徴は、フィルターを通さずスパイスと一緒に煮出すその淹れ方にあります。ここで重要なのは、豆というよりスパイス。カルダモンを混ぜるのがポピュラーだそうですが、豆を煎る前に混ぜて一緒に煎るのか、煎った後に混ぜて一緒に煮出すのか、煮出した後に混ぜるのかで、味も風味も変わってくるそうです。浅煎りのものから順番に飲み比べましたが、色も香りも、もちろん味もまったく違うことに驚きました。
後半は、中東のカフェ事情についてお話を聞きながら、中東のスイーツを。
レバノンの伝統あるお菓子屋さん「Abdul Rahman Hallab & Sons 1881」のバクラヴァと、井上さんが仕入れているこだわりのオリーブオイルを使って作っていただいた中東の定番焼き菓子・マアムールは、どちらもコーヒーにぴったりでした。
スパイスの香りと独特な風味がくせになるアラブコーヒー。フォルムが魅力的なイブリックを使って、本格的に淹れてみたいところですが、おうちにあるミルクパンなどでも、美味しく楽しめそうですね。
1. イブリック(取っ手のついた小さな鍋)に水を入れ、沸騰させる
2. 沸騰したら、一度火からはずしてコーヒーの粉を入れ、かき混ぜる
3. 吹きこぼれないように、注意しながら3-4回火にかけたりはずしたりを繰り返す
4. カップに注ぎ、粉がカップの底に沈むのを少し待ってから、上澄みを飲む
[ フェアトレードショップZAHARA代表 ]
井上祐花
2005年より研究のため、パレスチナをたびたび訪れる。2014年、パレスチナのオリーブオイルを販売するフェアトレードショップZAHARAを設立。オリーブオイルとともにパレスチナの文化も紹介している。