【旅と手しごと】モロッコ・世界一の迷宮都市フェズ:タジン鍋とフェズ刺繍
※前回までのおはなしは こちら
憧れの青い街・シャウエンからバスに揺られること5時間、モロッコ北東部にあるフェズという街へやってきました。
城壁に囲まれた旧市街(メディナ)が、その複雑な街並みから「世界一の迷宮都市」とも呼ばれるフェズ。細い道を歩いてみると、観光のお店と日常の暮らしが混在する不思議な街です。
ミントがもりもりっと豪快に売られているのが気持ち良いわ。
手仕事と市場、Hinの旅にかかせないものがぎゅっと詰まった街なのね。
さて、今回まずご紹介するのはフェズ陶器のタジン鍋です。
モロッコといえば、やっぱりタジン鍋。
滞在中は、タジンとクスクスをたくさん食べました。瓶詰め塩漬けレモンをちょっちょとカットして煮込んだタジンとかあるんですけど、レモンと塩コショウとオリーブというシンプルな味付けで、レモンの酸味とオリーブの塩味が効いてとっても美味しかったです。
どのタジンも野菜たっぷりでヘルシー!
味付けもわたし好みで食べやすかったわ。
もちろん、鍋だけじゃなくてカップやお皿との出会いも。
テーブルはさすがに持ってこられなかったけど、美しかったなー。
私がお邪魔した工房では、若者から熟練の方までたくさんの職人さんがいて、思い思いに作品を仕上げていました。絵付けの人、細かいタイルを組み合わせるゼリージュの人など、職人技が光ります。
ゼリージュってなあに?
ゼリージュは、石やタイル、ガラスなどの小片を組み合わせて模様を描く伝統的なタイルワークのことで、ゼリージュをつくる職人さんのことを、ジュレージュと呼ぶんですって。
ゼリーとか、ジュレとか、美味しそう。
街の至る所にあるタイルワークも美しかったわ。
迷宮都市というだけのことはあってたくさん迷ったけど、街の様子を肌で感じられる楽しい迷子でした。
さて、続いてご紹介するのは、フェズ刺繍のクロスとハンカチです。
フェズにあるという刺繍の学校に行きたくて、迷いながらようやく看板を見つけたんですけど、そこに学校はなくて、偶然入った刺繍屋さんのお母さんと話していたら、「私はそこで刺繍を教えてたのよ」と。
迷った末の素敵な出会い!
疲れが吹っ飛ぶわね。
とはいえ、疲れたので路地裏のカフェでひと休み。
こんなとこ入ってくの?というような細い道をずんずん進んだ奥にある「カフェクロック」は、古いリヤドを改装した隠れ家カフェです。
わたしの大好きなキャロットケーキと、中東の定番・レモンミントで元気回復しちゃった。
天井からつるされた水時計が、お店の名前の由来なんですって。
吹き抜けが気持ち良く、ゆったりできる空間でした。
いろんなカフェをめぐるのも旅の楽しみ。
一緒に迷子を楽しんだ私たちは、夜行バスで砂丘の街・メルズーガへと向かいます。
(次回へつづく)
旅する雑貨屋「Hin plus」
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