【旅と手しごと】Hin plusと手仕事をめぐる旅、はじまります
東京・西荻窪の路地裏にある、小さな雑貨屋さん「Hin plus」をご存じでしょうか。
世界中からやってきた素敵なもの、可愛らしいものでいっぱいの店内は、いるだけで楽しい気持ちになってきます。
旅の仲間を連れてくるのは、旅と可愛いモノが大好きな「Hin plus」の店主・Hin。
旅する雑貨屋「Hin plus」とは、Hinとその仲間たち(plus)のことなのです。
旅先で出会ったこの仲間たちには、どんな物語が隠されているのでしょう。
旅の仲間をゲストに迎え、世界中を旅して出会った人との繋がりや素敵なコト、モノに込められた思いや楽しい物語をご紹介します。
みなさん、こんにちは。Hinです。西荻窪で雑貨屋をしています。
今回お話するのは、6月に訪れたバルト三国への旅です。まずは、旅の相棒・うさビーをご紹介させてください。
こんにちは。うさビーです。
Hinは、海外に行くと、その国の飾らない実態が垣間見れるってことで必ず市場に行くらしいんだけど、今回の旅の初日、エストニア・タリンの市場で出会ったわたしに一目惚れしちゃったそうです。
バルト三国全体で感じることですけど、物をとても大事にされてるんです。この子もちょっと毛皮がはがれかけたりしてますけど・・・この子に出会ったアンティークショップはほとんど一点モノで、昔から可愛がられて愛されてきたものたちが、また次の方に受け継がれて可愛がられていくお店なんです。そこに待っていた子です。
まだフレッシュな関係なの。今回の旅でHinはかなりわたしに癒されてたようで、たくさん歩いた日は「うさビー疲れたよー」とか、「うさビー今日は頑張ったよ」とかよく言ってたわ。
見た目ちくちくしてるけど、目がよしよししてくれてるような気がして、不思議な子なんです。
わたしの魅力がわかったところで、バルト三国についてちょっとお話するわね。
バルト三国は、エストニア・ラトビア・リトアニアのことで、フィンランドのすぐ下でロシアに隣接するところにあります。去年あたりから北欧っていうくくりで紹介されることも多いわね。
それはそれで寂しい感じもするんですけど。バルト三国は北欧じゃないんですよね、とか思っていて。北欧に詳しいわけではないんですけど、バルト三国の歴史っていうのがちょっと独特なのですよね。いろんな国に侵略されてきて、今年独立100周年でお祝いムードなんですけど、その一方でいろんな国に侵略されてきたという歴史があって、本当に自由を勝ち取ったのはほんの20年前くらいのことなんです。
なので、30代とか40代の方でも、侵略されてきたのを目の当たりにされていて、ご自身のご両親だったりおばあちゃまがひどい目にあってたりとか。シベリアに連れていかれてそのままでした、とリアルな歴史を語りつつ、すごく恨みつらみを言うわけではなくって、今こういう自由があってすごくうれしいという前向きなところがあるのが私はすごく大好きなんです。
写真:独立100周年記念のブースとエストニアカラーのグッズたち
周りの国に翻弄されてきた歴史があるけど、そんな中で日々の暮らしや伝統を大切にしている人たちという印象があるわね。
お天気も関係しているかわからないですが、冬はすごく寒くて、5-7月あたりは日差しがあってすごく良い気候なんですね。なので、冬が長い分おひさまの当たる時間をすごく大切にされる感じがあって。冬だと日の出が朝10時とかで、日の入りが4時とかなんですけど、今は日の出が朝5時くらいで日の入りが11時くらいなんですよ。
ものすごい極端な感じで、今の季節はすごく空も青くて雲が白くて、ちょっと街から出ると緑が一面にあるという素晴らしい気候です。
Hinが今回旅した季節は、気持ちの良い季節だったわね。
すごくからっとしてて、そのぶん爽やかなんだけど、日中12時とかはじりじり照り付ける感じの気候でした。雨は、ちょっとシャワーみたいな感じで降ったりとか。私が滞在してるときたまたま寒い日があって。リガは雨が降ってヒョウも降ったとか。地元の人は前の日に連絡して、明日寒いらしいから気を付けてねという連絡があるらしくて、それだけでもラトビアの人のやさしさがわかるんですけど。
でもこの暑さで寒いって言ったら少し涼しくなるくらいかなと思って、ラトビアの方の服装を見ていたら、昨日までノースリーブだったのに毛皮とかダウンとか着ていて・・さすが準備が違うなあと。
ヒョウが降るのには少し驚いたけど、季節を感じられるのも旅ならでは、よね。
それではさっそく、わたしと出会った国、エストニアから旅のお話を始めるわよ。
お楽しみに!
旅する雑貨屋「Hin plus」
〒167-0042
東京都杉並区西荻北 3-3-12
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