【世界のお茶】中国・お茶をめぐる旅:中国雲南省6~陸路でタイ入国後半

【世界のお茶】中国・お茶をめぐる旅:中国雲南省6~陸路でタイ入国後半

朝8時半、どんなバスに乗ってくのだろう・・ミニバスはいやだなぁ・・と思っていたところ、意外といいバスです。ラオス側のバス会社ということで、ナンバープレートがラオス語でした。ラオス語はほとんどタイ語と同じなのだそうです。これでラオスのフエサイまで行きます。

乗り合わせるのは、中国へ買い出しに来ていたラオス人、商売で行き来しているタイ人、中国人など総勢15名ほど。観光客はわたしたちの他には、韓国人家族が一組でした。こんなかわいい赤ちゃんも、途中まで同乗です。

買い出しに来ていた人たちの荷物の量は半端なく、トイレットペーパーや大量のセロリ(なぜ?)等でバス内はいっぱい。

同乗していた中華系タイ人のおじさんは、わたしには中国語で、夫にはタイ語で話しかけてきて、相互通訳、少々混乱。運転手も中国語とタイ語とラオス語を操るラオス人らしきお兄さん。まさにここが中国~ラオス~タイの超ミックス地点なのだと認識するわたしたちなのでした。

走り出したバス、恐れていた道も全く問題なく、整備されたばかりのようで快適でした。
モンラーを出発してから2時間ほどで、国境の町、モーハンに到着します。看板にも中国語とラオス語が併記されています。

ここで、バスに荷物を置いて、私たちは中国出国手続き&ラオス入国手続きを行います。

こちらが中国のイミグレです。パスポートを見せてすんなり通過できました。

すぐにバスが来て、5分ほど走ると今度はラオスのイミグレです)。中国との差が激しいです。

またバスを降りてラオスへの入国手続きをしますが、日本人は滞在が15日未満の場合、ノービザで入れます。

ここからが大変。バスがラオス入国管理局のチェックを受けるということで、2時間待たされました。灼熱の太陽の下、ラオス国境付近でたった1軒の冷房なしレストランも待つ人であふれ、時間が読めないのがなかなか辛かったです。

2時間後、ようやく出発です。
ラオスはとにかくのどか。わたしたちはラオスの辺境の地を横断しただけなのですが、広がる青い空と緑の山、牛やヤギ、茅葺屋根の家、何もかもがのどかで、まるで映画を見ているようでした。

お約束のように、途中でバスの水が切れたとかで、民家に立ち寄り水をもらう一場面も。寄ってきた子供たちにカメラを向けると、恥ずかしそうに笑っていました。かわいいなぁ。

ラオスを走ったのは4時間ほどですが、最後の1時間半ほどの道が未舗装で、揺れと砂埃がすごかったです。昔よりはだいぶ環境が良くなったようですが、ここが舗装されたら更に快適になると思います。

そんなわけで、17時にフエサイに着いた頃には、わたしは完全なグロッキー状態に。ぼーっとしたまま、港へ行くタクシーに乗り込みます。

同乗した韓国人5人家族は、はるか遠いウルムチに駐在していて、なんとそこからずっと鉄道で下って来たとのこと。子供3人連れて、すごすぎる・・。しかも、タイに入って今日のうちにバスで約5時間のチェンマイまで行くとのことでした。そんな話をしていたら、ラオスのイミグレに到着しました。さっき入国したばかりなのにもう出国手続きです。

目の前のメコン河を船で超えたらそこはタイです!

船はたったの2-3分。
タイの入国手続きは18時までなので、ぎりぎりセーフでした。

ここ、タイのチェンコンはチェンライ県の地図(写真下)で言うと右上のほう。メコン河のほとりの小さな町です。

韓国人家族とはここで別れて、メコン河沿いのとってもかわいいゲストハウスにチェックイン。

ちなみに、日本人がタイに滞在する場合、30日間はビザが不要ですが、陸路入国の場合は15日間となります。わたしたちはそれに後で気づき、旅程を確認するとタイ滞在はきっかり15日でした。陸路入国の際にはご確認を忘れずに!

今回、私の退職をきっかけに実現したお茶+陸路国境越えの旅。陸路での国境超えという少々ハードな旅にあまり乗り気ではなかった私ですが、思い切って実行してよかったと今では思います。

(つづく)

※写真や情報は2011年時のものです。
※当記事は、「上海情報ステーション」の掲載記事(2011年)を加筆修正の上、掲載しています。

 
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※旅行作家である著者が、タイ国を中心としたアジア各地にお茶を求めて旅をするエッセイをご紹介しました。友美さんのお茶旅と合わせてお楽しみください。

 


田中友美

[ TEAスタイリスト ]
学生時代、北京留学をきっかけに中国茶に傾倒。大学卒業後、上海にて3年間勤務。世界の茶産地への旅をライフワークに中国茶をメインとしたイベントの開催や茶葉・茶器の販売などを行う。お茶を囲むことで生まれるご縁「茶縁」を大切に活動している。


 




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