【日本のお茶】阿波晩茶の産地を訪ねて~後半~

【日本のお茶】阿波晩茶の産地を訪ねて~後半~

前回の続きです。

茶葉を天日干しする場所は、上勝阿波晩茶協会さん。趣のある建物の敷地内に、この日一緒に作業をされる皆さんが集まっていました。


むしろの上にシートを引いて、茶葉を干すスペースを整えます。


桶の上層部の茶葉は風味が異なるため、取り除きます。それを「口茶(くちちゃ)」と呼んで好んで飲む方もいらっしゃるそうですが、あまり市場には出回らないようです。


茶葉は桶の中にきつく敷き詰められているため、ほぐしながらバケツに取り分けます。


手でざっくりとほぐしたら、撹拌機も使って効率的に茶葉をほぐします。



茶葉をほぐして、重ならないように並べていく。シンプルな作業ではありますが、すべての茶葉を桶から出して干すのに大人7~8人でも2時間ほどかかったと思います。


茶葉が空気に触れて、桶を開けたときよりも芳醇な、花のような香りが辺りに漂います。


私の手も、手ぬぐいもお茶の色に染まり、身体と自然が一体になるような久しぶりの心地よい感覚です。



その後は雨が降らないか常に気を使いながら、約2時間置きに茶葉をひっくり返し、また広げるという作業を繰り返します。




作業が一息ついたところで、阿波晩茶に関する色々なお話を伺うことができました。

近年、阿波晩茶の健康効果が注目され、需要が急激に高まっているのだそうです。

元々は自家用に各家庭が必要なだけ作っていた晩茶。こんなに手間をかけても、出来上がる茶葉は摘んだ茶葉の3分の1程度にしかならないそうです。

需要がある、まだ摘みきれない茶葉もある。だけど、作り手が圧倒的に足りていないのだと教えてくれました。

阿波晩茶の乳酸菌発酵は、特別に菌をつけているわけではありません。その土地の空気中にある菌が作用するのだそうです。桶によってさえ味わいが異なる。ここにしかないお茶を、どう守っていくのか、それは消費者である私たちの課題でもあると思います。

日は時々陰りながら、それでもなんとか雨には降られず、やっと少し穏やかな時間が流れます。茶葉は少しずつ水分を失い、それに伴って色や香りも変化していきます。

そして作業を通してずっと漂う茶葉の芳醇な香りと景色が、疲れた身体を癒してくれます。


次回は茶摘みイベントに参加して、茶摘みから桶の漬け込みまでを体験したいと思います。

現地でご一緒してくださった皆様、本当にありがとうございました。

この景色を目に焼き付けて、徳島を後にしました。

あわい商店さんのウェブサイトはこちら



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