【旅と手しごと】モロッコ・砂漠の街メルズーガ:ベルベルの手織り絨毯
※前回までのおはなしは こちら
迷宮都市・フェズから夜行バスで8時間、サハラ砂漠の街・メルズーガにやってきました。モロッコ南東部、アルジェリア国境に近いこの街には、遊牧の民・ベルベル人が多く住んでいます。着いたのが早朝だったので、まだ真っ暗でした。
砂漠で夜明けを迎えるなんて、ロマンチック!
まずは宿泊先の「リヤド マムーシュ」へ。
夜行バスで到着すると、バスの中まで迎えに来てくれるというホスピタリティーが素敵です。
天井まで可愛いベッドルームと、広々とした中庭のプールでのんびりできる、砂漠のオアシスのようなラグジュアリーな空間でした。
お姫様みたいな寝室ね。
良い夢が見られそう。
リヤドでのんびりしてから、ベルベル人の一家を訪ねる砂漠ツアーへ。ちょうどお嫁さんが夕食用のパンを焼いているところで、ガスがなくても焼けるんだよと言って、土の窯で焼いているところを見せてくれました。
こんがり焼けて、美味しそう♪
ここでも粉ものが主食なのね。
そんな砂漠の暮らしの中にも、手仕事との出会いがありましたよ。今回ご紹介するのは、ベルベルの手織り絨毯です。
見た目にもインパクトのある織機は、持ち運びもできるすぐれもの。毛糸をぴゅっと入れて、ナイフで切って独特な模様を作っていきます。紡ぎ車はなくて、足で紡ぐんですって。
手さばきだけじゃなくて、足さばきも達人なのね。
ちらりと見えるズボンが可愛いわ。
女性は家事と手仕事を、男性は山羊の世話をしながら遊牧する暮らしなんです。ミントティーをいただきながら、楽しくお話させていただきました。
お茶には人の心を和ませる力があるわね。
砂漠ツアーでは他にどんなところへ行くの?
四駆で砂漠の色々なスポットをくるんと回るツアーなんですけど、印象的だったのは、アンモナイト拾いと生のデーツを食べたことです。
この砂漠が4億5000万年前は海底だったなんて信じられない!
水をかけると、化石が浮き上がって見つけやすくなるんです。私は、アンモナイトとイカの化石を見つけました。
デーツの林がツアーの通り道にあったんですけど、こんな風に実るんだって初めて知りました。ドライバーさんが、その場でもいだデーツの実を、水路の水で洗ってくれて、大丈夫かな?と思いつつ食べたらすごく美味しかったです。
ミントティーのお供にデーツというイメージがあるけど、本当に身近な食べものなのね。
でも、一番衝撃を受けたのはやっぱり砂漠です。行った方がいいと言われてなんとなく行ったんですけど、風がひゅーってくると細かい砂が模様を作って続いていく、まるで別世界のようですごいなと感動しました。
砂漠は人生観を変えるというものね。
砂漠で2度の朝焼けを楽しんだわたしたちは、モロッコ旅一番の長距離移動となる13時間のバスの旅で、マラケシュへと向かいます。
(次回へつづく)
旅する雑貨屋「Hin plus」
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