【旅と手しごと】モロッコ・シャウエン:青い街のとんがりバブーシュとジェラバ
※前回までのおはなしは こちら
みなさん、こんにちは。Hinです。
あっという間に12月、もう年末ですね。
今年も旅するなかで、素敵な出会いがたくさんあったな。
美味しいものも、たくさん食べたわね。
新しい場所にも行けて、嬉しかった!
行ったことのある場所でも、知り合いができたり見たいものがあったり、定番となっていくのが心地良いです。今回の旅は、そんな定番になりつつあるモロッコの手しごと旅をお届けします。
今年最後の旅を、ぜひ一緒に楽しんでね。
去年に引き続き、まず訪れたのは2つの山に挟まれた青い街・シャウエン。深い青から淡い青まで、美しいグラデーションにうっとりしながら、迷路のような小道を進みます。
神秘的な青に囲まれてると、迷うのも悪くないわよね。
小心者の私は、去年と同じリヤド(昔の邸宅を改装した宿)に。こじんまりとしていて、快適なお気に入りの宿です。お部屋の窓を開けると、向かいの建物にばーっと洗濯物が干してありました。生活のにおいが感じられて、あ、私も明日干そうって思ったり・・・
シャウエンは観光客が多いけど、住宅地も街の中に混在してて、お土産物屋さんの隣に日用雑貨とか食料品とか売ってたりするのよね。街も人も素朴な雰囲気で、好きよ。
ほんわかした街で、新しい出会いもたくさんありました。
まずご紹介するのは、ベルベルの民族衣装・ジェラバ(Djellaba)です。
すっぽりと覆われる上着で、キフヌのスカートみたいに腰のあたりがぱくっと割れていて、中のお洋服のポケットに手が入る仕組みになっています。男性は分厚い生地のもの、女性はワンピースみたいに着て、スカーフを巻いたりして調整するみたい。
結構分厚い生地だけど、そんなに寒くなるの?
山肌ということもあって、朝晩は冷え込みます。寝間着の上にぱっと着て出かけられるし、中にたくさん着込んであたたかくすることもできるし、便利ですよね。男性用のジェラバは、去年出会った職人のおじいちゃんが紡いだもので、また来たよーと言って写真を見せたら、とっても喜んでくれました。
肩についてるふさふさが素敵。
おじいちゃん、元気そうで良かった!
続いてご紹介するのは、とんがりバブーシュとキリムのクッションカバー、そしてプフです。プフは、低い椅子やオットマンのように使えて、中にはお布団やシーツなどを収納できるすぐれモノなんです。
プフって響きが可愛い。
シャウエンの街みたいに鮮やかなブルーが、インテリアのアクセントにもぴったり。
キリムのクッションカバーも、そのまま上に座ってもいいし、ラグにも使えて便利です。このお店は初めてだったんですけど、おじさんがチャイを出してくれていろいろお話してたら「お昼食べる?」って言われて、気軽に「はい」って答えたら、おうちまで取りに行ってくれて、出来立てのクスクスが出てきました。
クスクス!大好きよー
野菜がどーんと乗ってて、美味しそう。
奥の方からお肉も出てきて、ほかほか優しい家庭の味。
食べ終わると、おじさんはお祈りに行ってくるからと私一人残されて、突然の店番体験タイムに。通りすがりの観光客に接客を試みて、小一時間頑張りました。
クスクスのお礼にね。
アジアでは、中国の方が多かったかな。北京や上海以外の地方都市の方が結構いらして、各地の方が海外旅行にいらしてるんだなと、こんなところで実感しました。
それもひとつの旅の出会い。
貴重な経験をしたわね。
青い街で最後に出会ったのは、ライラちゃんの作品です。木片やキャンバス、カップなどにシャウエンの街並みを描くアーティストさんで、朗らかで優しい人柄を感じられるのが魅力なんです。
次回は、シャウエンの街にたたずむわたしの姿も描いてほしいな。
きっと、絵になると思うの。
まばゆい朝のブルーから、漆黒に近い夜のブルーまで、シャウエンの街を堪能した私たちは、モロッコ旅の次の街・フェズへと向かいます。
どうぞお楽しみに!
(次回へつづく)
旅する雑貨屋「Hin plus」
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